宿題を嫌がる子ども。どうしたらいい?
元中学教諭で、さまざまな学習法を提案している
「さくら*みらい塾」(長野県上伊那郡箕輪町)の代表 小島亜矢子さんが、
小中学生の子どもを持つ親からの質問に答える
次世代学習アドバイザー亜矢子先生に聞いてみよう!
をスタートします。
1回目の質問は小学校3年生のお父さんからの質問です。
Q. 子どもが宿題を嫌がって、言ってやらせても適当に終わらせようとして困ります。
どうしたらいいのでしょう?
本当によくされる質問です。悩みますよね。
では私から質問です。
「宿題が好きで好きでたまらなかった」「やっておいてよかった」という大人の方、
手を挙げてください!・・・
何人かいると思いますが、そう多くはないはず(笑)
大人も「なんで宿題をやらなきゃいけないの?」という子どもの気持ち、実はわかりますよね。
親になった今「学校で習った知識を定着させるため」「学習習慣をつけるため」はたまた、
「決まってることはやるべきでしょ!」「お母さんだって昔は」・・・ちょっと待って。
あの日々の苦労、今、役に立っている、結果が伴っていると思いますか?
親世代、祖父母が学生だった大量生産時代、上の言うことを素直に聞いて、いかに忍耐強く同じ作業ができるかが求められました。
だから「作業的宿題」にも意味があったかもしれません。
でも今は違う。
教員時代から見てきた生徒はたくさんいますが、
宿題をやらなくてもできる子もいれば、どんなにまじめにやっても得点が上がらない子がいます。
なぜ?
それは宿題が「学習」ではなく「作業」になっているからです。
例えば「漢字をとにかく1ページ埋めた」ときのノート。
間違った字を繰り返していたり、最後のほうは「字」と認識できないほど崩れていたりして(笑)
残念ですがそれはすでに「学び」ではない。
新たな時代を創る子どもたちのために、まず親が疑ってください。
「今日やるこの宿題にどんな意味があるのか?」と。
「宿題をやらない」のは、その子なりの理由があるのです。
その原因を探ってみましょう。
そして勇気がいることかもしれませんが、場合によっては
「やらなくてもいいよ」という選択肢も考えませんか?
これにはいろんなニュアンスがあるのですが、とりあえず親の言葉に対して子どもは
「自分の頭で考える」でしょう。(うちの子は小3のある日、嫌だと30分泣くことで「作業」は無意味だと教えてくれました。)
最近は中学でも今までの宿題3点セット(漢字・計算・英1ページずつ)から「自学ノート」に変える学校が増えています。
ありがたい!
自分の好きなこと・ものや、その子に合った学習法に出会うチャンスです。
だからまちがっても先生に「うちの子、ゲームばかりで困ります。もっと宿題(作業)を出してください!」なんて言わないでくださいね。
それは家庭教育の問題。
学校に頼りすぎちゃダメなんです(笑)
大切な我が子の将来のために、まずは「宿題は何が何でもすべきもの」という親の意識から変えませんか?そして子どもの本音に耳を傾けましょう。
そのうち、我が子に必要な学びは何かが見えてきます。
出された宿題をアレンジ!?することもできます。
ご質問者のお子さんが小学生なら、今のそのわずかな親子の時間が、中高と成長したとき、かなりの面で楽にしてくれるはずです。
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この記事についてのコメント
「宿題をやらせなければこの子が学校で困るのではないか、将来困るのではないか」と心配ですよね。でもここで「宿題の中身は?」と気づき環境を考えたいとのお言葉。素晴らしいと思います。我が子に合う学びの在り方を考える親の「本気」はきっと、お子さんが持つ力を探すきっかけになると思います。
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